BAMBOO SHOOTS MOUNTAIN JOURNEY vol.24
2年連続で今年も参加!
OMMでリベンジなるか?
昨年初めて参加した山の総合力を競い合うOMM。前回は老眼に苦しめられるなど、なかなか苦しい展開が続いたようですが、今年もバンブーシュート・ディレクターの甲斐とベイクルーズの松尾忠尚さんのコンビで参加。無事ゴールして、前回の雪辱を晴らしたようです。

−昨年に続き、今年も参加したOMMですが、いかがでした?
甲斐一彦(以下、甲斐):眼科に行って、コンタクトを新調しました。
松尾忠尚さん(以下、松尾):JINZで5500円の老眼鏡を買いました。
−いきなりそこですか(笑)。前回、地図が見えにくかったって話ですね。
甲斐:真面目な話、前回の屈辱(ストレートAに参加。1日目DNF)があったので、それから1年、地図読みというものは意識して山を歩いてました。DMMというロゲイニングの大会に仲間と出たりもしましたね。
松尾:地図読みという意味ではだいぶ成長が見えたと思います。
甲斐:あと、今回自分で気付いたのが、けっこう石橋を叩いて渡る性格なんだなあと。
松尾:そうなんですよ。でも、一緒に物を開発するときと一緒だなとも思いました。けっこう慎重ですよね。OMMの時も、僕は7割合ってると思ったら行っちゃうほうなんですけど、甲斐さんは9割なタイプですよね。
甲斐:違うんですよ。まっちゃん(松尾さん)が、初日で老眼鏡をどっかに落としちゃったから、「こいつ見えてないんじゃないか」って思ってて(笑)。それでいつもより「俺が決めなきゃ」って感じになっちゃって。
松尾:森が明るかったってのもあったので、けっこう見えてたんですよ(笑)。

−レース中、喧嘩とかおきないんですか?
甲斐:うちらはなかったですね。たぶん一緒に服とか作ってるから、お互い意見交換しあうっていうのに慣れてるんだと思います。
松尾:たしかに、それはあるかもですね。お互い言いたいことを言い合える仲というか。
−結果としては、無事ゴールできたわけですよね。
松尾:前回のストレートAって部門じゃなくて、スコアミディアムに出たので、自分たちのペースでまわれたというのも良かったかもしれません。それにしても、甲斐さん走らなかったですよね。下り坂でもロードでも(笑)。
甲斐:まっちゃん、走るの速いから。付いていけなかったら申し訳ないなってのもあって、走らない宣言してたんですよ。

−作戦としてはどんな感じだったんですか?
松尾:1日目は山の上のほうとかは捨てて、着実にポイントを取っていった感じです。
甲斐:とにかく今回は2日目まで行きたかったから、かなり石橋を叩く展開でしたね。
松尾:無茶をしなかった結果、1時間前にゴールしてますもんね。
甲斐:2日目も無理しないスタイルでしたよね。ゴール付近にポイントがけっこうあったから、そこをできるだけ回収するという。
松尾:ただ、走ったらもうちょっと攻められましたよね?
甲斐:そうね……。
−甲斐さん、今回は本当にゴールしたかったんですね……。
甲斐:でもだいぶ地図読みは上手くなりましたよね。順調にポイント取れてたし。
松尾:そうですね。でも今回って、等高線の読み違えとかは多少ありましたけど、大きく外すってことはなかったですよね。
甲斐:多少ずれてたとしても、修正が効く感じでしたしね。コンパスも前回に比べたらだいぶ使えるようになってました。
−荷物的にはどんな感じなんですか?
甲斐:ザックは「ハイパーライトマウンテンギア」の「エアロ28」を使ってました。これ、めちゃくちゃ動きやすくて、走れちゃう感じでしたね。
松尾:頑なに走らなかったですけどね(笑)。テントは僕が背負って、甲斐さんは食糧とかバーナーの担当でした。
甲斐:そして僕がバーナーを忘れるという……。
松尾:そうですよ! 僕のがあったからまだ良かったですけど、ガス缶が使いかけのやつしかなくて、1日目の夜でガスが切れるという。
甲斐:すみません……。でも、耳栓はしっかり持って行きました。
松尾:たしかに、山のテン場での耳栓の重要性を再確認しましたね。

−今回は会場が那須塩原でしたが、フィールド的にはどうでした?
松尾:前回よりも道が明瞭でしたね。地形もかなり読みやすかったです。
甲斐:前回みたいに「どこ、ここ?」みたいにならなかったですもんね。森もフカフカして気持ち良かった。登山道じゃない場所を歩くって、なかなかやらないんで、そういう楽しさもありましたね。
松尾:あとは紅葉がドンピシャだったんで、全体的に明るい雰囲気で楽しかったです。
甲斐:DMMに出た経験は大きかったと思います。地図を見るクセもしっかりついてたし、地図の記号とかも覚えましたからね。ちゃんと自分で狙って行った場所にポイントがある喜びも知れましたね。
松尾:全歩きでだいたい真ん中くらいの順位ですからね。これで、もうちょっと走って追い込んでたら、もっと成績よかったですよ。だって僕、筋肉痛にすらなってないですからね(笑)。
甲斐:たしかに、最後にやめたポイントあったけど、あれはいけたかもね。もっと走れば良かったかも。
松尾:いやいやいや、だいぶケツ叩きましたよ(笑)

−なにはともあれ、ゴールおめでとうございました。来年も頑張ってください!
松尾:でも、甲斐さんこれを最後にするとか言ってましたよ。
−え?
松尾:走ってないけど集大成なんですって(笑)
−ダメでしょ、出し切ってないじゃないですか。
甲斐:ですよね……。
松尾:来年は、僕と甲斐さんで別々のバディを見つけて来て、対決するっていうのも楽しいかもしれないですよね。
甲斐:たしかに、ロゲイニングの裾野を広げたいっていうのはあるので、未経験の人を連れて行きたいかもです。
松尾:僕らでも行けたんだからって言って。
甲斐:中目黒のラン仲間とか、ハマると思うんですよね。自分がやってすごく楽しかったんで、どんどんそれを広めて行きたいという気持ちはあります。
松尾:山の経験値は確実にあがりますからね。
甲斐:そうそう。地図読めたほうが絶対に山は楽しいと思います。
松尾:そして、来年は?
甲斐:走ります。

Text/Takashi Sakurai
