MOUNTAIN JOURNEY vol.29
「甲斐の気になるお店探訪」
#02 LOG

20年以上バンブーシュートのお店に立ってきた現ディレクターの甲斐ですが、その原点とも言える実店舗の重要性を再び見直していると言います。今回からあらたに始まった「甲斐探訪」シリーズでは、甲斐が気になるお店にお邪魔していきます。第二回はキャンプギアが中心ながら、最近は山系のオリジナルアイテムもリリースしている「LOG」さん。昨年八王子にオープンした広々としたショールームにお邪魔して、鈴木さんと笈川さんにお話を伺いました。

甲斐:そもそも僕がLOGさんの存在を知ったのがOff The Gridで見たピンクのプレテントでした。それで知り合いのライターさんが繋がっているということで、紹介してもらったんですよね。あんまり人づてに紹介してもらうってことはしないんですが、LOGの2人はなんだか新勢力って感じがして良いなあと。
笈川さん:勢力にはなってないですね。新、で終わってます(笑)。
甲斐:僕なんて化石みたいなものなんで、新しい人たちと交流したかったっていうのはあります。
鈴木さん:アウトドア業界の新しい人たちって他にもたくさんいると思うんですが、なんでLOGに声をかけてくれたんですか?
甲斐:2人のキャラクターが面白いですよね。鈴木さんは元DJだったり、笈川さんはハイブランド勤務の過去があったり。あとは元々キャンプ軸っていうのも良いなと。
鈴木さん:要はゴリゴリの山系じゃないところってことですよね。

甲斐:それは大きいです。ここがオープンしたのが、2025年の11月ですよね。いま実店舗をスタートするだけですごいのに、箱でかいですよね。
鈴木さん:うちは「プレテント」や「THE FREE SPIRITS(TFS)」などのテントとか、大物がメイン商材なので、見てもらわないことには始まらないよねっていうのが大きいです。以前の事務所は普通のビルの1室だったんで、商品を見てもらうとしたらイベント出展するしかない状況で。もしかしたら、そっちのほうが経営的には良かったかもしれませんが(笑)。
甲斐:でも、最近のアウトドア系のイベントってたくさんありすぎて、中にはコンセプトが乗っていないフワッとしたものもありますよね。
鈴木さん:たしかに。来たお客さんに満足して帰って欲しいという想いは強いので、誰かのイベントに乗っかるだけじゃなくて、自分たちのコンセプトとかをしっかり伝えられる場所が欲しかったというのはありますね。今後は、アウトドア以外のライフスタイル提案などもこの箱を使ってやっていきたいと思ってます。

甲斐:こうやってショールームにズラッとテントが並べられるって羨ましいですね。テントは実際に張ったり入ったりしてみないとなかなか買いにくいですから。この「THE FREE SPIRITS(TFS)」ってブランドのテントは、完全山用ですよね? 他にないカラーリングでイケてますね。
笈川さん:「Skyline」と「Solitary」というモデルに関してはそうですね。日本のテン場事情なんかを考慮して、いろいろコチラからオーダーして作ってもらいました。
甲斐:でも、いま実店舗を構えるって時代的には厳しいところもあると思うんです。それでもやる理由ってなんですか?
鈴木さん:これまでいろんなイベントに参加して感じたのが、直接のコミュニケーションってやっぱり大事だなということです。この箱があれば小規模だとして、自分たちのイベント的なことも開催しやすいので、そこからいろんな繋がりが生まれてくれるんじゃないかという期待感はあります。

甲斐:お店がないとできないことって実はいっぱいありますからね。たとえば、LOGさんのこのショールームにある商品がWEBにすべて載っていたとしても、それって各カテゴリーに分かれてしまっていて、ショップの全体像は伝わりにくいですよね。でもこういう風に空間にしてしまえば、パッとコンセプトを感じられる。そういう意味でも実店舗というのは大切だと思います。
笈川さん:甲斐さんって、スタイルっていう言葉もよく使いますよね。僕らも大切にしたいところなんですが、甲斐さんにとってスタイルってなんですか?
甲斐:自分はこうなんだよっていうキャラクターみたいなものだと思ってます。髪の毛長いのなんで? とか、眼が悪いのに眼鏡かけないのはなんで? とか、そういうことを聞かれてもちゃんと答えられるようにしたいと思ってます。要はなにをするにしても、なにを着るにしても自分なりの答えを持っているってことが、スタイルなんだと思います。
鈴木さん:いま、LOGのサイトのJOURNALページを強化してるんです。自分たちが興味のあることを実際にやってみて、それを発信していくということなんですが、それもスタイルを表現するひとつの方法かなと思ってます。ちなみに、うちのショールームって甲斐さん的にはどうですか?

甲斐:バンブーシュートの服が、いろんなブランドと一緒に置いてあるのが嬉しいですね。自分とは違う解釈が見られるというか。こういう合わせ方もアリだよなあという発見があります。知らないブランドもあったりしますし、そういうものと出会えるのって、やっぱりお店ならではだと思うんです。目当てのものがあってお店に来たけど、結果ほかのものを買っちゃうみたいな。
鈴木さん:甲斐さんから見てLOGってどんな感じに写ってるんですか?
甲斐:キャンプでチルしてるイメージです(笑)。山の人でそういうスタイルってあんまりいないと思うんですよね。良い意味でユルいというか。でもそんな2人が山に行きだしたのは嬉しかったですね。もっと一緒に山に行きたいと思うし、物も作ってみたいと思ってます。

笈川さん:ありがたいことに、いろいろ別注させてもらってます。もともと甲斐さんが作った「MERINO WOOL LONG SLEEVE HOODIE」と「MERINO WOOL 1/2 SLEEVE BASEBALL TEE」が好きで、ダメ元で聞いてみたらオッケーもらえた感じですもん。
甲斐:2人のセンスが好きなんで、どういう感じに料理してもらえるか楽しみでした。あと、XLサイズで別注してくれたのも個人的に嬉しかったんですよね。自分がデカいサイズで着るのが好きなんで。いまのところLOGさんと瓦奇岳さんだけなんです。
笈川さん:うちらがデカいからってだけかもしれませんが(笑)。
甲斐:いま新しくバックパックを作ってるんですが、これとかもLOGさんだったらどんな色を欲しがるのか気になりますね。
笈川さん:パーツ別に色変えたりとかいろいろ自由度があるんですか?
甲斐:初期ロットだったらそれも可能ですね。
笈川さん:それめちゃくちゃ興味ありますね。ちょっと今度じっくり相談させてください。
甲斐:あと今後はカラー別注だけじゃなくて、一緒に1からなにか作ってみたいですよね。うちがやってることと、LOGさんがやってることをうまく掛け合わせたような物とか。
鈴木さん:マジですか?
笈川さん:ぜひお願いします!
甲斐:以前、笈川さんから「MERINO WOOL LONG SLEEVE HOODIE」のワッフル地で、パンツを作ってみたいって言ってもらったことがあったじゃないですか。でもその時は僕の中にそういう発想がなかったから見送っちゃったことを後悔していて。作ってみてから考えれば良かったなと。そういう僕が持っていないような発想を持ってるお2人だと思うんで、面白い物が作れると思うんですよね。
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定休日:水木
Text/Takashi Sakurai