【ALTRA LONE PEAK9+レビュー】土佐・野根山街道

こんにちは、BAMBOO SHOOTSスタッフの坂本です。

ALTRA(アルトラ)から待望の新作、LONE PEAK9+(ローンピーク9+)がついに発売となりました!毎回本当に多くのお客様が新作を心待ちにしているALTRAを代表するモデル、新作発表時はちょっとしたお祭り事のように盛り上がるのが通例になってきていますね。

9+はLONEPEAKで初めてVibram Megagrip(ビブラム メガグリップ)をアウトソールに搭載し、目に見えて大きなアップデートを遂げました。実際に履いてみると履き心地、歩き心地も大きく変わり、より多くの方に提案しやすいシューズへ進化したように感じます。前回8に続き今回の9+もひと足先に試してきたので、歩いてきた高知県”野根山街道”の紹介と共にLONEPEAKのレビューをお届けします◎

BLUE BLACK DUSTY OLIVE RED LONEPEAK カラー今回BAMBOO SHOOTSがセレクトしたカラーは左からBLUE、RED、BLACK、DUSTY OLIVEの4色。自然の中で映える発色の良いブルーとレッド、落ち着いたカラーリングのオリーブ、そしてLONEPEAKでは初となるオールブラック。私はLONEPEAK3.5→4.5→8→9+と変遷を辿ってきましたが、今回はどれも今までに無いカラーで新鮮です
7以降のアッパーに縫い目が無い構造はそのままに、ブランドロゴは控えめな大きさで、歴代最もスマートなデザインではないでしょうか?アメリカらしい良い意味での野暮ったさは薄まり、好みは分かれるものの、より万人受けすると思います。特にオールブラックを待ち望んでいた方は多い筈…。
ここで前モデル8とデザインやスペックを比較してみましょう。
ローンピーク 8 9 比較 アップデート 重量 重さLONEPEAK 8 9 レビュー 比較 インソール サイズ感
※ブルー&ライムグリーンのソールが9+、オリーブ&オレンジのソールが8。
先ずは気になる重量。サイズはどちらも9.5(27.5cm)で9+が片足307g、8が292g、重量は15gの増加。これはソールパターンや素材の変更、つま先部分の補強、それからアッパーが少し厚くなったことによるでしょう。これらは耐久性の向上に繋がるので大歓迎。シューズの15g差は殆どの人が感じ取れない差異だと思います。
ミッドソールはクッション性に定評のあるALTRA EGO、つま先から踵まで高低差の無いゼロドロップ25mmのスタックハイト開放感のあるトゥーボックス…LONEPEAKがLONEPEAKたる基本的な性能は9+にも引き継がれています。
アウトソールのラグはよりエッジが効いた形状となり、Megagripも相俟って見るからに地面を捉えてくれそう。
また、中足部から踵にかけてのフォルム、シューホールのパターンが見直されてフィット感も良好。これまでと同じサイズで選んでいただき(足の実寸+1.3cmを推奨)シューレースをしっかり締めれば、つま先の自由さとホールド感、相反するような二つの要素を高い次元で両立していて本当に気持ちが良い。他のシューズを試してもLONEPEAKに戻ってくる一番の理由はやっぱりこの絶妙さ。
四国のみち 野根山街道 古道 ロングトレイル野根山街道 室戸 古道 遊歩道 自然歩道 縦走 登山LUMIX S9 LONEPEAK レビュー アルトラ 山行 登山ローンピーク メガグリップ ビブラムソール Vibram9+で特に印象的なのは、足を入れた瞬間に包み込まれる優しい履き心地。8と比べるとシュータンとインソールが柔らかくなり、シューレースもしなやかになりました。さらに7と8で踵に付いてた樹脂パーツも無くなったので、当たりが非常にソフト。シュータンとアッパーの裏地が一体になったことで、実際に足を一枚布で包み込む構造となりました。
個人的にLONEPEAK3.5を初めて履いた時の感動が思い起こされます。
今回9+を試すのに歩いたのは、高知県の室戸半島を横断する野根山街道。奈良時代に官道として整備された44kmに及ぶ道で、成立は四国遍路よりも古い日本有数の古道。1000m級の野根山連山を越えるので、現代まで舗装されず長い距離にわたり当時の面影を残している、非常に珍しく貴重な道です。
野根山街道 ロングトレイル ローンピーク レビュー土佐 高知 四国 古道 縦走 山岳 登山 尾根 峠自然林 原生林 カシ ヒメシャラ 照葉樹 LUMIX 一眼私は先月”えひめ佐田岬トレイル”を歩いて、今月は室戸岬の”野根山街道”を歩き、今年は四国の端ばかり歩いている…。野根山は最後まで人と会うことがなくて歩きやすい、とても気分の良いトレイルでした。
LONEPEAK9+で山を歩いた使用感は、トラバースでシューズに対して横方向に荷重や摩擦が加わる時、前作よりしっかり踏ん張れるようになった印象。これはソールパターンの変更による効果が大きいかと思います。
今回は奈半利駅から野根山を越えて甲浦駅まで、ヘッデンを点けて暗い中歩く時間帯もあったのですが、Megagripのグリップ性能、トゥーガードの補強もあり足元は常に安心感がありました。野根山街道 巨木 巨樹 杉 自然林 藩政林野根山街道 歴史の道 中岡慎太郎 参勤交代 土佐藩野根山街道は民話や伝承の宝庫で、随所にその歴史的背景を垣間見ることができます。それから森の美しさもまた声を大にして紹介したい魅力。江戸時代に整備された藩政林、照葉樹の原生林、枝ぶりが美しい杉の巨木が多い自然林は、この道ならではの心に残る風景。
そんな森の情報の一つとして、足裏の感覚が掴めるのはやっぱり自然との距離が近い感じがして楽しいし、地面の状態をすぐに察知できて危機回避にも繋がります。それでいて足への負担を軽減してくれる絶妙なクッションの厚みがこの25mm。野根山街道 三里塚 石碑 LUMIX S9 ミラーレス 一眼ALTRA LONEPEAK 9+ Review UL hike backpackingLUMIX S9 18-40mm 高知県 絶景 登山この日は歩きながらボトルの水がどんどん凍っていってしまう気温で雪もチラつく天気。この厳しい寒さからはENLIGHTENED EQUIPMENT『TORRID JACKET』が守ってくれた。
尾根上は風も強く、常に風速7~8mの風に晒されていました。前作8のアッパーだと、メッシュを風が抜けて冬は足の寒さを感じることもありましたが、アッパーの生地が二層になり厚みを増した9+では風抜けを感じなかった。
今回は適度に熱がこもって良い方向へ作用しました。しかし、温暖な時期はどれだけ蒸れやすいか?濡れた際の速乾性は今までと比べてどうなのか?この辺についてはまだ比較する余地があるように思います。とはいえ、防水のシューズと比べて高い通気性を誇るのは事実。ローンピーク アルトラ レビュー ロングトレイル UL野根山街道 テント泊 縦走 稜線 尾根 ULハイク四国のみち 四国自然歩道 長距離歩道 遊歩道 トレイル野根山街道の山道を30km超歩いた後は、10km程車道を歩いて今回のゴール甲浦駅へ向かいました。途中からは数年前に歩いた四国遍路と合流するので、見覚えある風景に懐かしくなった。
舗装路を歩く時、以前までソールに使われていたMaxTracは粘り気が強いが故、ネチっとした感覚がありました。Megagripでは適切なトラクションでスムーズに足を送れるように。今まで、みちのく潮風トレイルや熊野古道で舗装路を長く歩くとあっという間にラグが削れてしまっていたので、ソールの長寿命化にも期待が持てそうです。
LONEPEAKのバランスの良さ、ナチュラルな歩き心地はそのままに。より様々な路面状況に対応してくれるMegagrip、フィット感の追求、アッパーの強度も上がって、LONEPEAK9+はより一層完成度の高いシューズに進化を遂げました。
あくまで軽量さに拘った非防水のローカットシューズ、これ一足でどんな山行にも対応できるわけでは決してないけれど、私はこれからもLONEPEAKと共にたくさんの道を歩いていきたい。

ここまでご覧いただきありがとうございました。
坂本

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